一言で「ステッカー」と言っても多種多様な物があります。
代表的な選定方法をご紹介します。
(1)使用条件の選定
・「屋外」で使用するのか、
「屋内」で使用するのか。
(2)使用年数の選定
・短期使用か、長期使用か
ここで大まかに分類します。
(1)の屋外仕様であれば、材料に耐候性を求めますので、屋内仕様より高価な材料選定になりますね。
(2)の短期仕様で屋内であれば、「剥がす事」が前提となりますので、耐候性のない「再剥離」フィルムの選定をお薦めします。
*短期だからといって「価格の安い材料」=「再剥離性能無し」の材料を選定するのは注意が必要です。
悲惨な状況に陥らない為にも【高級ステッカーについて】をご覧下さい。
何に貼るかによっても材料は異なります。
・車のボディーに貼るのか?
・ガラスに貼るのか?
・アクリルや塩ビ材に貼るのか?
・木材に貼るのか?
・吹付け塗装面に貼るのか?(凸凹の状況により貼れない場合があります)
・コンクリート面に貼るのか?
・内照用看板等、透明/半透明フィルムを使用するのか?
印刷用マテリアル(材料) | |||
高級フィルム/ コントロールタック |
一般塩ビフィルム | 紙製シール | |
車のボディー | ◎ | △ | × |
---|---|---|---|
ガラス(屋内/外) | ◎/◎ | ◎/○ | ○/× |
アクリル/塩ビ | ◎ | ◎ | ○ |
木材 | ○ | ○ | △ |
吹付け塗装 | △ | × | × |
コンクリート | △ | × | × |
*上記では、「貼れる」か「貼れない」だけでなく、貼付性能(追従性)/耐久性/耐候性/剥離性の全ての条件を考慮しています。
○インクジェット方式(溶剤系・水性系)
・ご家庭で使用しているインクジェットプリンターの大型版みたいなものです。
・使用インクとして、「溶剤(顔料)」機と「水性(染料)」機に分別されます。
・画質は非常に優れています。(写真やグラフィック表現が容易に可能)
・溶剤系のインクは、耐候性に優れています。
・100%データ管理なので、オンデマンド=急な対応も可能です。
・豊富なマテリアル(材料)がラインナップされているので、幅広いニーズにお応えできます。
・CMYKで表現されない色は印刷できません。(金/銀/蛍光色/特色系)
*当サイトにおきましては、高級フィルム「コントロールタック」との相性により、インクジェット方式(溶剤系)を基本採用しております。
○シルクスクリーン印刷方式
・当初は絹(シルク)で幕(スクリーン)を張った枠を印刷の際に使用していた事から『シルクスクリーン印刷』と呼ばれていました。
最近では省略され「シルク印刷」「スクリーン印刷」と呼ばれています。
・1色に付き版下を1枚作り、色別(版ごと)に塗料をヘラで塗っていきます。
・塗料が豊富な為、特色に強い。(調色の場合は大変ですが…)
・1色、大量枚数の場合、コスト的に有利です。
・耐候性が非常に良い。
*高級フィルム「コントロールタック」に印刷可能なので、大量枚数/単色であればシルク印刷がお薦めです。(当サイトにて可能)
○静電トナー方式
・3M社製「スコッチプリント」です。
・耐候性に優れたトナーを一旦転写紙に写し、マテリアル(材料)に静電転写する方式。
・インクジェット方式に比べると画質が粗いため、大型案件(ビル壁面/バス/電車)等への使用が主。
・極小ロット/小サイズ対応にはコスト面や画質的に向きません。
○オフセット印刷方式
・現在流通されている雑誌等にて、一番多く採用されている方式。
・版から直接マテリアル(材料)にインクを転写するのではなく、一旦転写胴(ブランケット)に転写(オフ)し、ブランケットから材料に移します。(セット)
・技術開発傾向の主が紙メディアであった為、ステッカー/マーキング関係の材料ラインナップ数が少ないです。
・画質的には非常に優れていますが、屋外耐候性はありません。
・大量枚数では他の方式に比べて安価ですが、極少量枚数の対応は1枚あたりの単価が高額になります。
*高級フィルム「コントロールタック」には適応しませんので、当サイトでは取り扱っておりません。
インクジェット(溶剤) | インクジェット(水性) | シルク | スコッチプリント | オフセット | |
画質(グラフィック) | ◎ | ◎ | △ | ○ | ◎ |
インクの発色 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
インク耐候性(屋内) | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
インク耐候性(屋外) | ◎ | × | ◎ | ◎ | × |
少量製作コスト | ○ | ○ | × | × | × |
大量製作コスト | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ |
適合材料の数 | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | △ |
オンデマンド | ◎ | ◎ | × | △ | ○ |
◎=ブラボー!! ○=納得 △=う〜ん…首を傾げる ×=お話にならない
一般的に【カッティングシート】【切文字】と呼ばれている方式です。
○フィルムの選定
お客様がマーキングフィルムのメーカーラインナップや色を指定なさらない限り、ステッカー屋さんは、自社で仕入れているフィルムで製作します。
3M社製を仕入れている会社(当サイトです)は、【スコッチカルシリーズ】【Jシリーズ】
中川ケミカル社製を仕入れている会社は、【カッティングシート】
積水化学社製を仕入れている会社は、【ハルカラー】【タックペイント】
他…
当サイトでは、フィルム性能No.1を誇る3M社製にて製作していますが、3Mは「価格が高い」と有名です。
しかし、最近ではリーズナブルタイプの【Jシリーズ】がラインナップに加わり、他社との価格差はなくなりました。
もう、「3M=高い」は遠い昔のお話なのです。
★カッティングステッカーを貼る事をお考えのお客様へ★
【お車や大切な物に貼る場合にはご注意を!!】
・カッティングステッカーに使用する材料(マーキングフィルム)の糊は基本的に「再剥離」性能は付いていません。
・サイン(看板)関係に最も多く使用されるので、強粘着タイプが主で、糊は残ります。
・指定色が無いのであれば、高級ステッカー「コントロールタック」仕様で、近似色をインクジェット印刷し安心して貼っていただく事を推奨いたします。
・糊落としの悲惨な状況に陥ならない為に…【高級ステッカーについて】をご一読下さい。
○ラミネート加工
・マテリアル(材料)に印刷したインクを、傷や紫外線から守る役割を果たします。
・インクを守るだけでなく、ラミネート加工した場合表面の光沢感が上がります。
・選定として、(1)艶有り(グロス)(2)艶消し(マット)(3)UV機能の有無(4)特殊仕様(床用など)
○カッティング加工
・デザインの縁を機械(カッティングプロッター)でカットし、不要な部分を取り除きます。
・一般的に知られております「カッティングシート」「切文字ステッカー」は、色付きマーキングフィルムを文字や模様の形にカットしたものです。
・インクジェット出力したものにカッティング加工を施すと、デザイン性の高いステッカーになります。
○裏スリット加工
・マテリアル(材料)の裏に付随している剥離紙のみに切れ目を入れます。
一言で【ステッカー】といってもこれだけの選択肢があるのだという事を知っていただけたかと思います。
お客様は、【価格】だけで判断していませんか?
なぜ当サイトが「高級ステッカー」をお薦めするのかを【高級ステッカーについて】に記載いたしましたのでご一読ください。
高級な糊が残らない素材です。
ご相談、お見積り無料ですので、お気軽にお問合せください。
詳しくは店長プロフィールへ
車にどうやって貼るの?とお思いの方に、解り易くお教えいたします。
・【貼り方参考マニュアル】は100%の仕上がりを保証するものではありません。
(あくまで参考資料ですのでご了承ください。)
・お客さまでの施工失敗によるクレーム/商品の保証はお受付できません。